株式会社 家守

暮らしを訪ねて

年齢を重ねても愛せるもの

「木をふんだんに使った家にしたかった」というU様ご夫妻。東西に長い敷地に配されたU様邸は、ゆとりこそあれど決して無駄のない端正な平家の住まいです。リビングに設けられた大きな開口部から望むのは、島のように有機的に植えられた芝生の庭。リビング・デッキ・庭・その向こうの畑と連続した空間としてつながることでゆったりとした奥行きを感じさせ、障子を閉めれば秩序ある空間へと変化させることができます。

ご家族は3歳の双子の男の子と1歳の女の子のいるにぎやかな5人家族。それぞれに忙しい仕事を持つご夫妻のこだわりは、家事のしやすさでした。建築家・中村好文氏の手がけたキッチンを参考に、計画当初から具体的なイメージを描かれていたキッチンは、化粧垂木ののびやかな勾配天井の雰囲気とは正反対の小屋的空間のクローズドキッチン。続き間となっているため、目配りをしながらも集中して料理に取り組むことができます。

「昨年の秋から住み始めておよそ1年が経ちました。家守の家には身体で感じる心地良さがあり、私たちは慣れてしまいましたが、友人が来ると木の香りがするといいます。断熱材をウッドファイバー※にしていただいたおかげか、冬はとても暖かく過ごすことができました。」

デザイン、素材選び、丁寧に積み重ねた手仕事。住まいはこれら全てにおいて、常に時間の経過を意識しなければなりません。ご家族が年齢を重ねた時も、「そこに暮らす姿がしっくりくる」そんな住まいを作りました。

※ウッドファイバーの断熱材は断熱性が高いのが特徴。現在は生産中止のためセルロースファイバーへ移行しています。

ストックルーム
キッチンから見えるスタディコーナー

「昨年の秋から住み始めておよそ1年が経ちました。家守の家には身体で感じる心地良さがあり、私たちは慣れてしまいましたが、友人が来ると木の香りがするといいます。断熱材をウッドファイバー※にしていただいたおかげか、冬はとても暖かく過ごすことができました。」

L字型になる西側にある寝室と子供部屋の一角は、明るい雰囲気のカバザクラの廊下。古い日本家屋にあるような廻り廊下となっていて、お子様たちの遊び場になっています。ファミリークローゼットや浴室を結び、回遊性のあるつくりに。

外壁はそとん壁、屋根は瓦屋根をご提案。瓦屋根は住んでいると気が付かないものですが、雨の日も音が静かです。

宇都宮市 U様邸
  • 設計/荒井敦子 (荒井設計室)
  • 延床面積/43坪
  • 家族構成/夫婦+子供3人
  • 施工期間/2021年10月〜2022年6月
  • 木材/県産材・国産材
  • 面材/モイス
  • 基礎/ベタ基礎
  • 基礎断熱/スタイロフォーム
  • 屋根/ガルバリウム鋼鈑
  • 外壁仕上/塗り壁
  • 壁断熱材/セルロースファイバー
  • 床材/カバ桜無垢材
  • 内壁仕上/漆喰
  • 天井/杉化粧板
  • 木部塗装/自然塗料 (プラネットカラー)