
もともとあった平家を建て替えて造られたK様邸。建て替えの間お子様たちは、出来上がっていく家を見ながら毎日学校へ通っていたそうです。
野球が大好きだというご兄弟でキャッチボールもできてしまうほど広い庭。家庭菜園もあり、奥には少しだけもとの和風庭園の面影を残しています。もとが日本的な平屋の住まいだったこともあり、一階で生活が完結する、広い敷地に合ったゆとりのある横長の家。
「和の趣がある木の家が建てたくて、色々と探しました。あちこち家を見ていくうち、どれも同じような家に見えてきてしまって。そんな中で家守で見学した木組みの家に魅力を感じました」
というK様。当初は、企画住宅のキナリでの設計を予定していましたが、広い敷地を生かせるように自由設計に変更しました。
LDKはベイマツの太い梁が印象的な、吹き抜けのあるゆとりの空間。ソファーコーナーでは、野球観戦を。それぞれ異なる球団を応援しているというご家族が、テレビの前で盛り上がります。平屋のようにも見える1階の玄関とLDK部分をベースに、立体的で折り重なるような外観にしたことで、情緒のある趣を演出しています。
□ 左 庭に出て兄弟でキャッチボール。 □ 右 自転車小屋兼物置も造作。
□ 左 凹凸と異素材で表情を変え、情緒ある仕上がりに。 □ 右上 吹き抜けのある平屋と二階建てを組み合わせ、趣ある外観に。 □ 右下 もとの庭も一部残し、家庭菜園コーナを新設。
平屋部分はLDKの広い空間。暖房はペレットストーブを採用。
□ 左 キッチンカウンター裏の廊下には、図書コーナー。 □ 右 家族の気配を感じながら、各々が過ごすリビング。
□ 左 木の持つ表情を考慮して、梁はベイマツを使用。 □ 中 キッチンには造作棚。 □ 右 2階には兄弟の部屋と書斎を。
二級建築士(荒井設計室)
宇都宮市内の設計事務所にて店舗設計に従事したのちに、独立。店舗だけでなく個人住宅設計にも携わる。木組みの家に魅せられ、自宅を木組みで建てる。吉田桂二の木造建築学校修了、「木組のデザイン」ゼミナール(上級コース/入門コース)修了。